福祉のお仕事に就かれている職員さんに
突撃インタビューしました。
現場のリアルな声をお届けします!
子どもの成長が一番の喜び! 児童養護施設のお仕事
さまざまな事情により、家庭による養育が困難な子どもたちが生活する場です。児童指導員や保育士らが中心となって養護を行い、退所後も自立のための援助を行います。
今春、新卒で児童養護施設に就職
- 平松さん
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まず、児童養護施設で働くことになったきっかけをお話しいただけますか?
- 中村さん
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母が保育士をしています。その影響で幼い頃から保育の学校に行きたいと思っていました。
高校生の時、先生に「保育園ではなく子どもたちが生活する家のようなところで働くのも良いのでは」と言われ、それから児童養護施設についていろいろと調べ、家庭的な養育ができるところという点に興味を持ちました。
短大進学後すぐに誠心寮へ見学に行きました。実習やボランティアにも通い、今春に就職しました。 - 平松さん
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働き始めて半年ちょっと経ったぐらいですね。この半年間でうれしかったことはどんなことですか?
- 中村さん
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誠心寮では男女が別のフロアで生活していまして、私は女子の担当です。
幼児から高校生までの女子12人と日々接しているのですが、親や学校と連絡を取るために一人一人に担当職員を付けることになっています。
私が担当している小学生は発達が遅れがちで、初めのうちは関わり方に悩むことが多くありました。
- 中村さん
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そこで子どもたちとの関わりに参考になりそうな本を買い、その本を参考に声の掛け方や勉強の進め方などを変えてみたところ、めきめき成長しました。
特製の問題集のようなものを作ったのですが、それが楽しくてやりがいがあったみたいで「また作ってね」と言ってくれます。
- 中村さん
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日々向き合う中で関係もできてきて、甘えてくれるようになりました。一緒に過ごしながら成長を感じられる毎日にやりがいを感じています。
子どもたちとの「女子トーク」が楽しい時間
- 平松さん
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一日の生活の流れを教えていただけますか?
- 中村さん
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子どもたちは朝6時半に起きますので、早番の日はそれに合わせて出勤し、学校へと送り出します。
その後は洗濯や掃除をして、10時頃に一旦帰り、14時半にまた戻ってきます。子どもたちが帰ってきたら宿題をみたり音読を聞いたり。
早番の日は、夕食が終わって落ち着いた19時頃に勤務終了です。
遅番の日は昼過ぎに出勤して早番の人からの申し送りを聞き、お風呂や夕食を手伝い、夜寝静まったら勤務終了です。 - 平松さん
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どんな時間が好きですか?
- 中村さん
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小学校高学年の子は20時半が就寝時間なのですが、中高生は22時まで起きていられます。
子どもたちの就寝時間までの間に、一緒にテレビを見たり、たわいもないことを話したりする時間が好きですね。
子どもたちからは「みゆねえ」と呼ばれています。
中高生からは「お姉さん」、小学生からは「お母さん」と思われたいです。
パワフル、かっこいい…先輩の背中を見ながらまい進
- 平松さん
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子どもたちと関わる中で気を付けていることは?
- 中村さん
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実習で誠心寮に来た時、「保護者から『お預かりしている』という気持ちは忘れないで」と言われました。
お母さんと思ってもらえたらうれしいですが、私たちは本当のお母さんになれるわけではありません。
身近にいて頼れる大人の一人として、「いつかまた親と暮らせる日まで」「ここを離れてもしっかり歩んでいけるように」という気持ちで接しています。 - 平松さん
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この先、どんな職員になりたいですか?
- 中村さん
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先輩職員は皆さん、パワフル、かっこいい、憧れられるなど、それぞれのカラーを持っています。
今はいろんな先輩職員の良いところを吸収しているところで、自分なりのカラーを見つけ、出せるようになりたいですね。
- 中村さん
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最初のうちは特に、先輩職員たちの姿を見る度に自分ができていないことの多さが気になってしまって落ち込んでいました。
いろんな職員から声を掛けてもらったり、子どもたちがいない時間帯に悩みを聞いてもらったりして慣れていきました。
- 中村さん
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母からは「小さい子は泣くもんだよ。気にしていたらだめ」とアドバイスをもらいました。
そのアドバイスも胸に、これからも頑張っていきます。