
福祉の学校に通っている学生さん達に
気になる質問を徹底的に話し合ってもらいました。
ここでしか聞けない本音トークをお届けします!

社会人からでも子育て中でも!
中部学院短大で目指す介護福祉士
介護の仕事は資格がなくても始めることができ、働きながら国家資格「介護福祉士」を目指すことは可能です。
ただ、しっかりと学んで介護福祉士を取得してから就職すれば、初めから専門的な知識を持って利用者と接することができるため、学んでから働く道を選ぶ人は多くいます。
今回は中部学院大学短期大学部社会福祉学科で介護福祉士資格取得に向けた勉強に励む3人にインタビューしました。
【中部学院大学短期大学部 社会福祉学科】
社会福祉学科には介護福祉、医療事務、ビジネスデザインの3つのコースがあり、
介護福祉士資格の取得を目指す学生は介護福祉コースを選択し、対人支援の専門職として、
責任と誇りを持って現場に立つ力を身に付けていきます。
介護ロボットなど最新機器等による新しい支援方法の学習も積極的に進めています。キャンパスは関市にあります。

お話を伺ったのは…
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小林 明香さん
2年生 -
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蓑島 さくらさん
2年生 -
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山之内 李さん
1年生
それぞれのきっかけで介護の道に
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平松さん
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まずは福祉を学ぼうと思ったきっかけを教えてください。
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小林さん
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私には未就学の2人の子どもがいます。出産前にしていた生産管理の仕事は、IT化でいずれなくなると感じたため、家事や育児の経験を生かせる福祉の仕事に興味を持ちました。
介護と保育で迷いましたが、小さい子どもは日々接していますからそれで十分かな…と考え、中部学院大学短期大学部で介護を学ぶことにしました。 -
平松さん
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お子さんを育てながら学んでいらっしゃるのですね。学びながら家庭のことをする生活はさぞかし大変だったでしょう?
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小林さん
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忙しく感じましたが、いきなり働く方がもっと大変だったでしょう。
5年ほどの専業主婦期間を経て社会に出ることに不安を感じていたので、学びながら新たな世界に進む準備ができて良かったです。 -
平松さん
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確かに全く初めての仕事と家事をこなすのは大変ですからね。
蓑島さんと山之内さんはどんなきっかけでしたか? -
蓑島さん
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母が介護職員をしていまして、いつも楽しそうに職場での出来事を話してくれます。
その中で福祉は人の心や体に寄り添える仕事だと知り、高校は福祉・介護コースに進みました。
高校入学時はどちらかと言うと保育に興味を持っていましたが、高校の先生に「介護の方が向いているのでは」と勧められました。
確かに受け身な性格で、話すよりも聞く方が好きなので、介護はその点が長所となるのではと考え、介護の道を選びました。 -
山之内さん
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私は高校1年生のとき、元気だった祖父が「認知症、要介護5」と言われて気持ちが追い付かなかったとき、
ケアマネジャーや介護職員が私たち家族に寄り添い、いろいろと力になってくださいました。
その姿に憧れ、まずは介護福祉士を取得し、やがてはケアマネジャーの業務もできるようになりたいと思うようになりました。

実習、勉強、異文化交流で充実の毎日
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平松さん
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皆さん、それぞれの思いや経験から介護の道を選ばれたのですね。
短大での学びで印象に残っていることはどんなことですか? -
小林さん
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介護福祉コースには多くの留学生がいます。
皆さん、しっかりとした目的意識を持って熱心に学んでいて、その姿に大きな刺激を受けました。また、異文化交流という意味でも楽しかったです。
他にもゼミ活動では地域の方と、実習では利用者や職員の方と新しいつながりができてうれしかったです。
大変なこともありましたが、これまでの人生でもいろいろと大変なことはありましたから。子育てから離れた学びの場は言わば「癒し」。本当に充実した2年間でした。 -
蓑島さん
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私は実習ですね。実は中学生のとき、デイサービスへボランティアに行った際、利用者にいきなり叱られました。
そのことを思い出し、1回目の実習は緊張で全く動けませんでした。回数を重ねるうちに利用者とコミュニケーションを取れるようになり、自信を付けることができました。
また、調理実習では糖尿病の方向けの制限食を作りました。「これほどまでに気を付けなければならないんだ」ということがわかり、勉強になりました。 -
山之内さん
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私は日々の勉強が大変だと感じています。覚えることがとにかく多く、とにかく詰め込んでいる状態です。
1年ほど後の介護福祉士の国家試験のことを考えると不安でいっぱいです。
実習でも、職員の方たちは忙しく、細かく指示をもらえるわけではないので、自分で考えることの大変さを痛感しました。

それぞれの思いを胸に進路選択
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平松さん
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卒業後はどういった道に進まれますか?
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小林さん
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子育てとの両立を考え、デイサービスでの勤務を希望しています。
デイサービス一択、残業は難しい、土日祝日は休みたいという、雇用する側から見たら好ましくない条件がそろっているため、就職活動はあえてスロースタートにしました。
しかし、それでもいくつもの施設が「ぜひ来てください」と言ってくださって、2年間しっかり学んだことの価値を改めて感じています。
利用者の皆さんのお話、例えば戦争の話や働いていた頃の話などはとても興味深く、ドラマを見ている以上に面白いので、これからが楽しみです。 -
蓑島さん
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地元の社会福祉協議会で働くことが決まっています。
配属先はわかりませんが、どの部署でも地域の方の生活に関わることができるという点は同じ。
状態や環境、思いはそれぞれ異なるということを理解し、一人一人に寄り添いながら力になれたらと思っています。 -
山之内さん
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祖父は1年ほど前に亡くなったのですが、余命わずかと聞いた際、私は成人式での振袖姿を見せられないことをとても残念に思いました。
そのことを施設の方が知り、私が振袖をすでに持っていたこともあり、施設で着て祖父に見せる機会を設けてくださいました。
祖父はその時だけは起きることができ、車いすに座って家族写真を撮ることができました。亡くなったのはその3日後でした。思い出すだけで涙が出ますが本当に良かったです。
こういった家族の思いをサポートできるのは介護職員だからこそ。看取りができる施設で働き、利用者はもちろん、家族の望みも叶えられる介護職員になりたいです。 -
平松さん
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山之内さんの看取りへの強い思いが伝わってきました。皆さん、本日はありがとうございました。
