児童福祉の対象になるのは、0歳から18歳までの、保護者がいない児童や障がいのある児童などになります。母親と一緒に入所し利用するサービスや通所で利用するサービスについてご紹介します。

児童福祉のお仕事
児童発達支援
障害のある児童に対し、日常生活における基本的な動作の指導、知識・技能の付与、集団生活への適応訓練などを行います。

(療育指導員)

児童心理治療施設
軽度の情緒障害のある児童に対し短期間入所または通所により、心理、医学、生活にわたる援助を行います。

(心理療法士)

児童養護施設

保護者のいない児童、虐待されている児童その他養護を要する児童に対し、入所などにより養護するとともに、退所した者にその自立の支援を行います。

(児童指導員)

母子生活支援施設
18歳未満の子どもを養育している母子家庭の方で、夫等の暴力、住宅事情、経済的理由など生活上問題のある母子を入所により自立の支援を行います。

(母子支援員)

福祉の施設・事業所で働く人たち

児童発達支援「大垣市立ひまわり学園」の竹内菜々子さん (療育指導員)

歌をうたったりして、楽しみながらグループ療育を行う竹内さん
歌をうたったりして、楽しみながらグループ療育を行う竹内さん

社会福祉法人 大垣市福祉事業団 「大垣市立ひまわり学園」
大垣市禾森町
施設HP : http://www.ogaki-fukushi.jp/home11.html
【取得資格】小学校教諭、幼稚園教諭、保育士

子どもの楽しいことを広げ、子育てを共に

お母さんと一緒に手遊びなどで、運動機能などを高める
お母さんと一緒に手遊びなどで、運動機能などを高める

療育が必要な子どもたちの健やかな成長を願い、様々な機関と連携し、家族の方といろいろな経験を積み重ねて発達を促していく療育施設です。ことばや発達に遅れのある乳幼児を対象に、専門的な見地から保護者の方とともに子どもの発達を促して行けるよう療育を行っています。手作り教材や大型遊具を利用した遊びを中心に、子どもの発達に応じて個別療育や小集団療育、ことばの訓練を行っています。また、季節を感じられる行事を行うことで情緒豊かな子どもに成長するよう子育てを支援しています。

子どもたちの変化や成長を一緒に喜ぶ

子どもが好きなものが色とりどりに飾られている園内。
子どもが好きなものが色とりどりに飾られている園内。

大学で発達障がいについて勉強した際、療育に興味を持ち、子どもたちへの支援に携わる仕事がしたいと思い療育指導員になりました。この仕事で嬉しいことは、指導している子どもたちの発達や成長を間近で感じられることです。一人ひとりと根気よく向き合うことを大切にし、成長を見守る中で、自分の信じる指導によって成長が見られた時は本当に嬉しく、やりがいとなっています。そして、お母さんたちには子どもたちの発達が高まるよう家でもできることを行うよう勧めています。お母さんたちと一緒に療育を通じて子育てに参加できることが楽しく、子どもたちの変化や成長を一緒に喜べることもやりがいに繋がっています。
不安や悩みを抱えながら一人で頑張っているお母さんにも気軽に話してもらえるように、信頼関係を築き、明るい雰囲気や環境作りを心掛け頑張って行きたいです。

児童心理治療施設 「桜学館」の 瀬戸山裕希 さん(心理療法士)

社会福祉法人 桜友会 「桜学館」
関市稲口
施設HP : http://hohoemi.or.jp/sakura/
【取得資格】 臨床心理士

心理療法士の瀬戸山さん
心理療法士の瀬戸山さん

子ども達の生活全般を情緒面を含め治療的に援助

「できた!」の声が響く みんなで折り紙遊び
「できた!」の声が響く みんなで折り紙遊び

児童心理治療施設は、心理的要因により集団になじめず、不登校や引きこもりをはじめ、友人や家族との関係に悩んでいる子ども達に心理療法や生活指導全般を通して治療的援助を行う施設です。桜学館には関市内小・中学校の分校が併設され、子どもの成熟度に応じたきめ細かい支援が行われており、情緒の安定と学力の伸長が図られています。また心理療法士や児童指導員が連携を取り、子ども一人ひとりの心に丁寧に寄り添うことで、いきいきとした本来の姿を取り戻すための支援が行われています。

箱庭療法で、表現を通じ理解と治療を行う
箱庭療法で、表現を通じ理解と治療を行う

その子の味方になれるような存在に

もともと子ども達に関わることが好きで、教育学部へ進学しました。興味のあった心理学を学びつつ、教員を目指す中で受けた教育実習で「集団の中で子ども達と関わるのか」「療育等必要な子ども一人ひとりとゆっくり関わるのか」と考えたとき、一人ひとりの子どもと丁寧に関わり、その子どもの「味方」でいられるような存在になりたいと思い、心理療法士としての道を決意しました。
施設の子ども達はしんどい環境下で育ってきた子どもが多く、身体は成長していても心が未発達の子どもが多いです。ですから、ままならない思いを受け止めたり、重い課題に直面している子どもと関わるのはとてもエネルギーが必要で精神的・肉体的にも本当に大変です。でも、どの子どもにも良いところ、可愛いところがたくさんあります。根気よく向き合うことを大切に、子ども達の成長を見守る中、今まですごく騒いでいた子どもがぐっと我慢できるようになった姿を見た時や、大人を頼ってきてくれた時など、自分の信じる支援の成果が子どもの成長に見られた時は本当に嬉しく、やりがいとなっています。

児童養護施設 「麦の穂学園」 の 宮戸健吾 さん (児童指導員)

子どもたちの洗濯物を畳む宮戸さん
子どもたちの洗濯物を畳む宮戸さん

社会福祉法人 カトリック名古屋教区報恩会 「麦の穂学園」
中津川市千旦林
施設HP : http://www.muginoho-gifu.com/page.html?id=100
【取得資格】保育士・幼稚園教諭免許状(一種)

優しい愛に包まれた子ども達のお家

緑あふれる麦の穂学園
緑あふれる麦の穂学園

児童養護施設・乳児院を運営している社会福祉法人カトリック名古屋教区報恩会。様々な理由から家庭で生活できない子ども達が、安全で安心した生活を営むことが出来るよう養育を行っています。長期に渡り入所する子どもや一時保護の子どもが暮らすので、児童指導員は子ども達の親代わりとなり、食事や洗濯、掃除などの支援をし、部活動の送迎、学校や保育園等の行事にも参加します。また、施設内でも数多くの行事があり、地域のイベントにも出席します。自立に向け、精神面だけでなく、勉学・生活が出来るよう導いています。

無邪気な子ども達の笑顔を守りたい

皆で一緒に食べられる食堂
40人で一緒に食べる食堂は、いつも賑やか

今年担当する子どもは中学生4人、高校生1人の5人になります。年頃で人生を考える分岐点にいる彼らにどう可能性を広げてあげられるか、どんな職業に就きたいのか、日々一緒に悩み、学び、成長しています。保護者替わりですが、時には兄弟、時には友達として、一人ひとりに真っすぐ向き合いたいと思う毎日です。また、職員同士の関係もとても良好なので、話し合い、協力し合って行う園での行事には力が入ります。なんといっても、麦の穂学園伝統の「がまん大会」は毎年楽しいです。職員と子ども達がいくつかのグループに分かれ、3~4日間、遊びやレクリエーションを全力で行い競います。子ども達や職員の絆がさらに深まる期間です。子ども達の笑顔を見るたび、この笑顔を守りたい、将来につなげたいと思います。様々な事情で辛いこともあった子ども達ですが、前向きに頑張る姿に私も励まされています。かけがえのない子どもの成長期に携われることを誇りに思い、その子にとって何が最もいいのかを見極め、導いていける児童指導員になりたいと思います。

母子生活支援施設 「きーとす岐阜」の 中角祥子さん (母子支援員)

社会福祉法人 豊寿会 「きーとす岐阜」
岐阜市東鶉
施設HP : http://www.houjyukai.jp/
【取得資格】保育士・幼稚園教諭2種免許状

「子ども達とのやりとりの中にやりがいを強く感じます」
「子ども達とのやりとりの中にやりがいを強く感じます」

母子の心を支え、その自立をサポート

みんなで宿題をする「学習室」。お母さんたちの憩いの場にも
みんなで宿題をする「学習室」。お母さんたちの憩いの場にも

母子生活支援施設は、様々な理由により母子のみで暮らすことになった親子が、一家族ごとの個室で暮らす施設です。母子支援員は、そこで暮らす母子の心のケアや困りごとへのサポート、子ども達の勉強や遊びに関する活動の補助をしています。また役所との各種手続きなど事務的な作業や、仕事、貯蓄面など最終的な自活に向けた細やかな点に関しての指導も行い、今後の社会生活をより充実したものにするための支援を行っています。

IHキッチンや洗面浴室、トイレ、収納など完備の一室の入口
IHキッチンや洗面浴室、トイレ、収納など完備の一室の入口 プライバシーにも配慮

小さなサインを見逃さず粘り強く関わる

子どもと関わるのが好きで、保育関係の勉強ができる短大へ進学しました。学生時代に一年間、ボランティアとして施設の活動に関わる中「児童とお母さんが離れることなく支援ができる母子支援施設で仕事がしたい」と思うようになり、母子支援員として働いています。
それぞれの人に必要な支援を行うため、子ども達やお母さんの言動から分かる小さなサインを見逃がさないよう、どんな時も丁寧に粘り強く関わることを大切にしています。年上で経験のあるお母さんと話をする時、どう伝えたらいいのかを常に考えています。最初はあまり会話が続かなかったお母さんから、「今日はね・・」と話しかけてもらったり、挨拶が苦手だった子どもが元気に返してくれるようになった時などはとても嬉しいです!また、悩んだ時にはすぐ職場の先輩に相談できる職場環境にもとても恵まれています。「人の気持ちが以前よりわかるようになったかな」と自身のスキルアップを感じることが、モチベーションアップに繋がっています。

福祉を学ぶ人たち

「中部学院大学」人間福祉学部 人間福祉学科 の 加藤ちえみ さん

実習と理論の両面から専門的に学ぶ
実習と理論の両面から専門的に学ぶ

学校法人 岐阜済美学院 「中部学院大学」
関市桐ケ丘
学校HP : https://www.chubu-gu.ac.jp/
【取得を目指す資格】 社会福祉士介護福祉士

福祉・医療・教育などを学んだ多くの学生が社会で活躍
福祉・医療・教育などを学んだ多くの学生が社会で活躍

信頼されるソーシャルワーカーに

幼い頃から近所の方々とよくふれあう中で育ちました。自分が成長するのとは逆に、皆さんが高齢者となられ、次第に身体を思うように動かせなくなる様子や福祉番組などを見て、「自分にも何かの支援ができたら」と思い、福祉を学べる大学へ進学しました。大学ではソーシャルワークの理論や面接技術など実践的に学んでいます。また実習では、地域の人々との交流を通して福祉が生活の要であることを実感しました。将来は、特別養護老人ホームやグループホームで高齢者の方々を支える仕事を希望しています。

「東海学院大学」健康福祉学部 総合福祉学科 Tさん

学校法人 神谷学園 「東海学院大学」
各務原市那加桐野町
学校HP : http://www.tokaigakuin-u.ac.jp/
【取得を目指す資格】 精神保健福祉士

児童の抱える様々な社会問題に関心を持ち、支援の仕方を学ぶ
児童の抱える様々な社会問題に関心を持ち、支援の仕方を学ぶ

貧困・発達障害の問題を抱える子ども達の支援を

1年次から専門的な講座を受講でき、国家試験にも早期から対応
1年次から専門的な講座を受講でき、国家試験にも早期から対応

当初は、保育士を目指していましたが、子どもの貧困や発達障害への関心、さらにその子ども達を支援したいとの思いが強まり、福祉系国家資格取得を目指して東海学院大学に進学しました。授業では覚えることが多く大変ですが、常に新しい制度や支援方法が学べます。夏休みには放課後デイサービスのボランティアも行い、子ども達への声掛けの仕方など、一人ひとりに合わせるスキルがとても重要だと感じました。さらに学びを深め、実践力のある精神保健福祉士になりたいと思います。

「岐阜大学大学院」 教育学研究科 心理発達支援専攻 臨床心理学コース 寺井茜さん

描画法の一種「バウムテスト」を行い、パーソナリティをみる
描画法の一種「バウムテスト」を行い、パーソナリティをみる

国立大学法人 岐阜大学
岐阜市柳戸
学校HP : https://www.gifu-u.ac.jp/
【取得を目指す資格】公認心理師臨床心理士

緑に恵まれた岐阜大学の教育学部校舎(後方)と大学図書館
高度な教育が受けられる岐阜大学の教育学部校舎(後方)と大学図書館

心の悩みを持つ人の支えになれるように

学校生活が楽しいと感じるようになった高校1年生の秋に「スクールカウンセラーになりたい、心理に進みたい!」と思い、教育心理を学ぶために岐阜大学へ。教育、発達障がいなど心理学全般を学び、もっと勉強したいと専門コースに進みました。大学院は実習が多く、相談者への相談対応、医学部の精神科での立ち合い実習や心理検査など実践的に勉強中。目指す公認心理師、臨床心理士は実習も資格取得にカウントされるので、力を入れてみたいと思います。心の悩みを持つ人たちに寄り添って支援を行い、多くの専門家や周囲の人たちと連携をとりながら働いていきたいです。

「サンビレッジ国際医療福祉専門学校」 作業療法学科 の 小森菜央さん

骨(こつ)の部位と筋の走行を理解するために骨格標本で勉強
骨(こつ)の部位と筋の走行を理解するために骨格標本で勉強

社会福祉法人 新生会  「サンビレッジ国際医療福祉専門学校」
揖斐郡池田町
学校HP : http://sunvi-college.jp/
【取得を目指す資格】 作業療法士

人の心に働きかける作業療法士に

専門の訓練室や加工室もある専門学校校舎
専門の訓練室や加工室もある専門学校校舎

小学生の時に学校で障がiいのある友人と一緒に過ごしたことがきっかけで、高校時代にもボランティア活動に参加。人を助ける福祉関係の仕事に就きたいと思いました。高校の授業で作業療法士という職業があることを知りました。作業を通して患者さんの生きがいや、やりたいことを支援できることに魅力を感じて、この学校へ。作業療法士は、心身機能だけでなく日常生活から社会参加、環境など幅広い視点でアプローチし、その人らしい生活を支援するのが仕事です。今は基礎を学び、将来は患者さんの心に寄り添って人の痛みのわかる作業療法士になろうと頑張っています。